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テクニカル分析

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三角持ち合いとは

所要読了時間 5分
doji candlestick formation

チャートパターン分析は、トレードスキルのレベルを問わず、トレーダーに人気のある分析手法です。その中でも、わかりやすいパターンの1つが三角持ち合いです。また、三角持ち合いのパターンにも複数の種類が存在し、トレード手法はそれぞれ異なります。それではさっそく、三角持ち合いの見方とパターン分析に基づくトレード手法について、基礎から学んでいきましょう。

強気の三角持ち合いとは

上昇トレンドラインにサポートされ徐々に下値を切り上げる一方で、レジスタンスラインによって上値が抑えられ新高値をつけることができない状況の中、レンジ内でのもみ合いによって、強気の三角持ち合い(アセンディング・トライアングル)が形成します。

強気の三角持ち合いの場合には、パターンの繰り返しが期待されます。つまり、レジスタンスラインをブレイクアップしたら、更なる上昇が予想されます。

逆に、サポートラインである上昇トレンドラインを下抜けるようだと、強気の三角持ち合いは終了となります。

下図のEUR/USD(30分足)は、強気の三角持ち合いの事例です。AからBにおいて、上昇トレンドラインによって下値を切り上げながらしっかりと上昇すると、その後、新高値を更新することも、サポートラインを割り込むこともできずにもみ合っています。BC間において、3度ブレイクアップをトライしていますが、レジスタンスラインをブレイクすることができていません。

あらためてチャートを確認してみると、Bの水準(レジスタンスライン)とAから右肩上がりに引いた上昇サポートラインが、値動きの領域となり、強気の三角持ち合いとなっています。最終的には、上昇継続のシグナルとなるブレイクアップを、Eのタイミングで実現しています。

EUR/USD

triangle chart patterns 1

強気の三角持ち合いをトレードに活用する方法

レジスタンスラインをブレイクアップするのを待ってエントリーする、というのが一般的なトレード手法です。下図においては、ローソク足Eのタイミングです。また、ブレイクアップする直前、Dで大きく値を下げていますので、そのすぐ下の水準にストップロス注文を入れるのが定石です。

それでは、EUR/USDのその後の値動きを見てみましょう。強気の三角持ち合いを形成した後は、ローソク足がブレイクアウトのシグナルを発するまで、様子見とします。Eにて1.4160でエントリーし、直近の最安値のすぐ下1.4110(買値より50pip下の水準)にストップロスを設定します。次のローソク足Fでも上昇継続となっています。

EUR/USDは、期待通りの上昇となりました。その後、Gで再度もみ合いますが、およそ100pip上昇していますので、この時点で、リスクリワードレシオは2:1となっています。

EUR/USD

triangle chart patterns 2

弱気の三角持ち合いとは

お察しの通り、弱気の三角持ち合い(ディセンディング・トライアングル)は、強気の三角持ちの反対です。下降トレンドラインが上値を切り下げる中、新安値を更新することも、下降トレンドラインをブレイクアップすることもできず、レンジ内でもみ合うことで、弱気の三角持ち合いが形成します。

弱気の三角持ち合いの場合にも、パターンの繰り返しが期待されます。つまり、サポートラインをブレイクダウンしたら、更なる下落が予想されます。

逆に、下降トレンドラインをブレイクアップするようなら、弱気の三角持ち合いは終了となります。

NZD/USD

triangle chart patterns 3

上図のNZD/USD(5分足)が、弱気の三角持ち合いの事例です。AからBの間、下降トレンドラインが上値を切り下げ、その後BからCでもみ合い、新安値を更新できていません。その間、レジスタンスラインのブレイクを2度トライし、そして、Dでのブレイクアップも失敗しています。結果、サポートラインの水準と下降レジスタンスラインの間が、値動きの領域となっています。最終的には、下落継続のシグナルとなるブレイクダウンを、Eのタイミングで実現しています。


弱気の三角持ち合いをトレードに活用する方法

サポートラインをブレイクダウンするのを待ってエントリーする、というのが一般的なトレード手法です。このケースでは、ローソク足Eのタイミングです。また、ブレイクダウンする直前のDの高値より少し上の水準にストップロス注文を入れるのが定石です。

それでは、NZD/USDのその後の値動きを見てみましょう。弱気の三角持ち合いを形成した後は、ローソク足がブレイクダウンするまで様子見とします。それが、Eのブレイクのタイミングです。0.6375でエントリーし、直近の最高値のすぐ上0.6405(売値より30pip上の水準)にストップロスを設定します。その後、NZD/USDは期待通りの下落となっています。

Fで再度もみ合っていますが、おおよそ90pip下落していますので、この時点でリスクリワードレシオは3:1となっています。この事例は5分足チャートですが、より長いタイムフレームで三角持ち合いが現れた場合、損益比率は大きくなります。

NZD/USD

triangle chart patterns 4

均衡型三角持ち合い

均衡型三角持ち合い(シンメトリカル・トライアングル)は、上昇トレンドラインと下降トレンドラインに挟まれることで形成します。つまり、安値をつないだサポートラインと、高値をつないだレジスタンスラインによってできる三角形です。

均衡型三角持ち合いでは、通常、もみ合いを続ける中で、ボラティリティは徐々に低下していきます。

上下どちらにブレイクするかというと、それは中立の状況です。そのため、均衡型三角持ち合いからのブレイクは、新しいトレンドが始まるシグナルとなります。

NZD/USD

triangle chart patterns 5

上図のNZD/USD(15分足)において、均衡型三角持ち合いを形成しています。急激な上昇トレンドの後、AとBの間でもみ合い方向性を失った状態です。もみ合う中、安値を切り上げ、高値を切り下げる展開です。三角持ち合いの開始時点と比較すると、ボラティリティは徐々に低下しています。最終的に、2つのトレンドラインがCでぶつかり、三角持ち合いは終了となります。


均衡型三角持ち合いをトレードに活用する方法

ブレイクアップをトライする回数が多い今回のケースでは、買いの機会を狙うことになります。最終的に、ローソク足がDで上抜けたことを確認、0.6240でエントリーをし、ストップロスを直近の最安値のすぐ下0.6215(買値よりも25pip下の水準)に設定します。その後、およそ80pip上昇したEの時点でもみ合っています。この事例は15分足チャートですが、より長いタイムフレームで三角持ち合いが現れた場合、損益比率は大きくなります。

NZD/USD

triangle chart patterns 6

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