中級
テクニカル分析
ハンマー - ローソク足パターン
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ハンマーとは
- ハンマーは、トレンド転換のシグナルとなるローソク足パターンです。始値から大きく値を下げて直近での最安値をつけ、その後、始値付近まで値を戻して終わる形です。(その逆の形が逆ハンマーです)。
- 長い下ヒゲと短い実体からなり、かつ、上ヒゲはほとんどないか全くないローソク足で、その形はハンマーや木槌によく似ています。(その逆の形が逆ハンマーです)。ハンマーは、トレンドの状況によって、ハンギングマンやシューティングスターと言い換えられますが、考え方はどれも同じです。出現後に、上昇となるか下落となるかは、それまでの値動きやトレンドによって異なります。
- 上昇トレンド後に現れるハンマーを、ハンギングマンといいます。
- 上昇トレンド後に現れる逆ハンマーを、シューティングスターといいます。
なぜハンマーが重要なのか
- 強気/弱気の勢いが反転するタイミングを示す先行指標として役立ちます。
- ハンマーの出現は、直近での最安値(最高値)になる可能性を示唆します。その際、ローソク足は、始値から大きく下落して新安値を更新し(または大きく上昇して新高値を更新し)、始値付近まで値を戻してハンマーの形となります。
- ヒゲの長さがしっかりあり(理想的には、実体の2~3倍の長さ)、ローソク足自体も長く、かつタイムフレームが長いほど、信頼性は高くなります。
- ハンマー等は、その他の反転指標の裏付けや判断材料にもなります。 (例えば、毛抜き天井(毛抜き底)の一部としてや、十字線の次に現れた場合など)
- ハンギングマンの次のローソク足ですぐに新高値を更新した場合、反転の可能性は弱まります。ハンマーの次のローソク足で新安値を更新した場合も同様です。
例1 – 5分足チャート(AUD/USD)
5分足チャート(AUD/USD) ※例1を拡大した図
5分足チャート(AUD/USD) ※例1を拡大した図
例2 - 日足チャート(USD/CAD)
例3 - 日足チャート(USD/CAD)
例
例4 - 下図の4時間足チャート(USD/JPY)では、サポートレベルとなっている上昇トレンドライン上部でハンマーが出現、これは、上昇継続の可能性が高いケースです。
ハンマーがトレンドラインを割り込まなかったことを確認し、エントリーを決断。USD/JPYを99.60で買い、上昇トレンドラインのすぐ下99.30にストップロスを設定。
USD/JPYは、思惑通りトレンドラインに沿って90pip以上上昇した後、そのサポートラインをブレイクダウン。上昇トレンドラインのすぐ下でポジションを決済し、危なげなく損益比率3:1にて利益を確定。