テクニカル分析
ボリンジャーバンドの見方と使い方
取引で巨額の利益を出すことのできるトレーダーは、チャート分析をしっかり行い、トレンドは形成されているか(値動きがパターン化しているか)、レンジ相場になっているか(一定の水準、または一定の範囲で単純に上下しているか)を判断し、ポジションの保有と決済のタイミングを判断します。
ボリンジャーバンドとは
ボリンジャーバンドは、移動平均線を中心線とし、上値と下値の予測値を2本のバンドで示すテクニカル指標です。
値動きが安定している場合、ボリンジャーバンドは移動平均線と同期して推移しますが、値動きが大きくなると、それと連動してバンド幅が拡大する特徴があるため、バンドの幅を見ることでボラティリティ(価格変動)の大小を確認することができます。
ボリンジャーバンドの見方
ボリンジャーバンドの見方にはいくつかの方法があります。最も一般的な方法は、市場の実勢価格がいずれかのバンドにどれだけ近いかを見ることです。
上限バンド |
下限バンド |
中心線 |
価格が上限バンドに近い場合は、平均値に対して高いと判断されます。 上側のバンドを超えて動いた場合は、買われすぎと判断します。 これを売りのシグナルとみる見方もあります。 |
下限バンドに近い位置にある場合は、平均値に対して低いと判断されます。 下限バンドを超えて動いた場合、売られすぎの可能性があり、買いのシグナルと見ることもできます。 |
中心線に近い場合、その価格は平均にかなり近いと言えます。 買われすぎでも売られすぎでもないので、シグナルは発生しません。 |
ボリンジャーバンドの使い方
ポジションの保有または決済のタイミングを決める手段として、ボリンジャーバンドは非常に有効なツールです。
下図のチャートには、2組(計4本)のボリンジャーバンドが表示されていますが、外側2本のバンドは、期間20、偏差2という設定です。これは、20日移動平均線からの幅(距離)が2σ(2次標準偏差)というラインです。内側2本のバンドは、期間20、偏差1という設定です。これは、20日移動平均線からの幅が1σというラインです。
上図のチャートにおいて、上側2本のバンド(+2σと+1σ)に挟まれた領域が買いゾーンです。強い上昇トレンドでは、しばらくの間、値動きはこの買いゾーンに留まると予想されます。一方で下側2本のバンド(-2σと-1σ)に挟まれた領域が売りゾーンです。強い下降トレンドでは、しばらくの間、この売りゾーンに留まると予想されます。そして、買いゾーンを下抜けて終値をつけた場合や、売りゾーンを上抜けて終値をつけた場合、その後の値動きは、ニュートラルゾーン内で推移すると予想されます。