金融市場入門
FXってなに?
世界最大の金融市場、FX。
外国為替市場、FXマーケットは、ある国の通貨と他の通貨を交換する取引のマーケット。その取引高はなんと1日に5.3兆ドル(約610兆円)*にもなる、世界最大の金融市場です。
世界の国々や企業が、他国との間で取引を行っています。そこでの支払いにはほぼ通貨の交換が必要になるため、世界中で外国為替取引がさかんに行われています。また、交換のレート(交換する際にいくら必要になるか)はどんどん変わっていくため、レートの変化だけで国も企業も業績に大きな影響が出てしまうこともあります。
このように、世界中の経済活動のベースとなり、銀行や大企業や時には国家などの様々な参加者がさかんに取引をする、いつでも経済の最先端に位置しているマーケットが、外国為替市場なのです。
ちなみに米国株式市場の1日の取引高は2,260億ドル(約26兆円)*。巨大な取引のある米国株式市場でも、さらに超巨大な外国為替市場に比べればたったの23の1ぐらいしかありません。
*1米ドル=115円の場合
FXマーケットは一日24時間、週に5日間(一日は米国東部時間午後5時区切り)オープンしており、世界中の様々な銀行、機関投資家、そして個人投資家が取引に参加しています。他の金融商品と異なり、FXには中心となる取引所などはありません。様々な参加者同士の相対取引が至るところで行われ、巨大なFXマーケットを形づくっています。
同じ1ドルから円が増えたり減ったり!? FX取引の仕組み
FX取引の基本は、円や米ドル、ユーロ、英ポンドなど、通貨同士の「交換」。つまり、「両替」が基本となっています。
たとえばアメリカに旅行に行くとしましょう。銀行で、出発前に円をドルに替える時、また帰国してからドルを円に戻す時、1ドルあたりの円のレート(交換するのに必要な額)が違うことがよくあります。
- 出発前: 1ドル=115円。銀行で115円を出し、1ドル札に交換してもらいました。
- 帰国後: 1ドル=120円。1ドルを円に換えると、120円になって戻ってきました。
あれ?持っていたのは同じ1ドルだったのに、手元では5円多くなりました。
これはなぞなぞでも手品でもありません。1ドルと交換するのに必要な円の額が刻々と変わっているために、「交換(両替)のタイミングで利益を狙える」ということなのです。これが、FXの取引の基本的な仕組みであり、面白さです。
もちろん、損失が出ることもあるので注意が必要です。
世界のメジャー通貨
世界中で様々な通貨が使われており、その通貨同士で交換取引が行われています。その中でも、下の表にある通貨は特に多く取引されているメジャー通貨と呼ばれています。
国 |
通貨 |
アメリカ合衆国(米国) | USD (米ドル) |
ユーロ圏 | EUR (ユーロ) |
日本 | JPY (日本円) |
イギリス(英国) | GBP (英ポンド) |
スイス | CHF (スイスフラン) |
カナダ | CAD (カナダドル) |
オーストラリア | AUD (豪ドル) |
ニュージーランド | NZD (ニュージーランドドル) |