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ダウ理論とは~FXで活用できる法則から手法分析~

ダウ理論はほとんどのテクニカル分析の基となる考え方で、トレンドの発生や継続、崩壊やトレンドレスなどを明確に定義しています。ダウ理論を理解すれば、現在の相場状況が把握でき、取引をより有利に進められます。この記事ではダウ理論の考え方の中からFXに特化した部分を中心に、トレンドやインジケーターについて詳しく解説していきます。

著者 forex.com
2024年1月4日 午前02:28

目次

 

ダウ理論とはアメリカの証券アナリスト「チャールズ・ダウ」が提唱した相場理論のことで、方向性が一定で値動きのあるトレンド相場を分析するものです。

ダウ理論はテクニカル分析の原点

ダウ理論ではトレンドが発生している状態を明確に定義しているため、様々なテクニカル分析の考え方の基となっています。ダウ理論を抜きにしてトレンド判断を語ることはできません。

 
ダウ理論6つの基本法則

ダウ理論には6つの基本法則があります。

 

● 価格は全ての事象を織り込む

● トレンドは長期・中期・短期の3つに分類される

● 主要なトレンドは3つの段階から形成される

● 価格は相互に確認される必要がある

● トレンドは出来高でも確認されなければならない

● トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する

 

この中でFXトレードに活かしやすいものは6番目の「トレンドは明確な転換シグナルが出るまで継続する」です。ここに焦点を当ててわかりやすく解説していきます。

 
 

ダウ理論では、トレンドの発生・継続定義が明確に定められており、これを確認する役目としてインジケーターが活用されています。価格は上下動を繰り返しながら推移していきますが単純に右上がりだから上昇トレンド、右下がりだから下降トレンドというわけではありません。

トレンドは明確な転換が出るまで継続する

ダウ理論6つの基本法則のうち6番目のこの法則は、ダウ理論が定めるトレンドの定義が崩れない限りトレンドは続くとしています。つまりダウ理論では、この後に解説する上昇トレンドや下降トレンドの法則が崩れていなければ、トレンドの転換は起きないとしているのです。

 
ダウ理論における上昇トレンドとは

 

ダウ理論の上昇トレンドは「高値が更新され安値が切り上がる」と定義されています。つまり、高値を更新していても安値が切り上がっていなければ上昇トレンドは完成していませんし、安値が切り上げられても高値を更新するまではトレンドは発生していません。両方が揃って初めて上昇トレンドが発生したと確認されるのです。

 
ダウ理論における下降トレンドとは

 

ダウ理論の下降トレンドは「安値が更新され高値が切り下がる」と定義されています。こちらも、安値を更新していても高値が切り下がっていなければ下降トレンドは完成していませんし、高値が切り下げられても安値を更新するまではトレンドは発生していません。やはり両方が揃って初めて下降トレンドが発生したと確認されるのです。

 
ダウ理論におけるトレンドレス状態とは

トレンドの定義が崩れたが反対側の定義が成立していない場合はダウ理論ではトレンド状態とはなりません。例えば、上昇トレンド中に安値が切り上がらずに更新されてしまった場合などです。上昇トレンドは崩れてしまいましたが、高値の切り下げが確認できるまでは下降トレンドが発生したとされないためです。この状態をダウ理論におけるトレンドレス状態(レンジ相場)と呼びます。

 
 

ダウ理論でのトレンドの把握を実際のチャート画面を使って確認していきましょう。ここでは上昇トレンドを例に解説します。

トレンドの発生

出所:FOREX.com/USDJPY/日足/9月20日取得 

 

上図はUSDJPYの日足チャートです。インジケーターを使ってトレンドの発生を青丸の位置から確認できます。トレンド発生までの順序は、①レンジを抜けて②高値が更新され③安値が切り上がり、④その高値を抜いた時点で上昇トレンドの発生が確認されます。

 
トレンドの継続

出所:FOREX.com/USDJPY/日足/9月20日取得

 

先ほどの続きのチャートです。トレンドの継続が確認されたタイミングは青丸の位置で、高値が更新され安値の切り上がりが確定した時点で上昇トレンドが継続したとなります。安値の切り上げが確定する場所は、発生の時と同様に前回高値の黒点線を抜いた位置です。チャート図では3回のトレンド継続が確認できます。

 
トレンドの崩壊

出所:FOREX.com/USDJPY/日足/9月20日取得

 

トレンドが崩壊したタイミングは紫丸の位置です。高値は更新したが安値の切り上げに失敗して直近の安値を割ってしまった時点で上昇トレンドは崩れたことになります。注意したいのは高値の切り下げは確定していないので下降トレンドの発生とはなっていないことです。下降トレンドの発生場所は安値を再度更新し、高値の切り下げが確定する青丸の位置ですので、間違えないようにしましょう。

なお、再度高値を更新して安値の切り上げが確認できれば上昇トレンドの再発生にもなります。

 
 

トレンドの発生を確認したり、トレンド崩壊の確認を覚えればエントリーに活かすことができます。ここではダウ理論を使った代表的な2つのエントリーポイントを紹介します。

【FX】USDJPYチャートを使ったトレンドフォローの実例

出所:FOREX.com/USDJPY/4時間足/9月20日取得(TradingView

 

トレンドフォローのエントリーにはトレンド継続の確認を利用します。インジケーターを使って高値の更新や安値の切り上がりを確認することで、エントリーポイントを見極めます。

例えば上昇トレンドの発生が確認できている場合、高値を更新し安値の切り上がりが確定するところで買いの注文を入れます。上記のチャート図では高値を更新した赤丸の位置がエントリーポイントとなります。エントリーポイントが明確なので逆指値注文で予約しておけばチャートを見ていなくてもトレードできますし、安値の位置もわかっているので損切りに悩むこともなくシンプルなトレードを行うことができます。

 
【FX】USDJPYチャートを使ったトレンド転換の実例

出所:FOREX.com/USDJPY/4時間足/9月20日取得(TradingView

 

トレンド転換でのエントリーにはトレンド崩壊の確認ができてからトレードの検討を行います。例えば上昇トレンドが崩壊した場合、高値の切り下げが確認できれば下降トレンドが発生するのでそこに売りの注文を入れます。上記チャート図では上昇トレンドが崩壊し(紫丸)、トレンドが転換した青丸の位置がエントリーポイントとなります。トレンドの転換を狙う場合これから発生するトレンドを根本から狙えるので大きな値幅を狙える反面、決済位置が遠くなりやすいというデメリットもあります。逆指値注文で予約注文をする際などはロットを調整するなど工夫も必要になります。

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