MT4の自動売買は英語表記で「Expert Adviser」と呼ばれ、EAと略して表記、呼称されます。EAはトレーダーに代わり自動で売買を繰り返してくれるプログラム全般を指し、エントリーのみ、イグジットのみ、エントリーからイグジットまで全て行う、の3つに大別されます。ここではエントリーからイグジットまで全て行うEAを前提に解説していきます。
MT4でEAをチャートにセットするときに気を付けておくべきことがいくつかあります。間違った適用をしてしまうとEAが期待した動きにならなかったり、大きな損失を出してしまうおそれもありますので、EAをチャートに適用する前にすべてチェックしてから行いましょう。
チャートに挿入できるEAはMT4に搭載されている機能を使ってバックテストを行うことができます。バックテストとはMT4に記憶されている過去の価格推移を使って、実際にインディケータやEAを稼働させた際ににどのような動きを見せるのか、どのような売買を行うのかをシミュレーションすることです。このバックテストを行う機能をストラテジーテスターと呼びます。
バックテストを行うにはチャート上にストラテジーテスターを表示させます。表示方法はメニューバーから「表示」を選択しリストからストラテジーテスターをクリックするだけです。画面下部に上図のように表示されていれば準備完了です。
バックテストを行うための設定項目は全部で7つあります。上図の番号に沿って各項目について解説していきますのでテストしたい設定に変更して行ってください。
①テストをする対象の選択
バックテストをするEAを選択します。赤枠の左隣にあるBOXから EAを選択してからテスト対象を選択してください。
②テストをするシンボルの選択
バックテストをする通貨ペアを選択します。
③テストをするモデルの選択
バックテストをする際の価格について選択します。選べる価格モデルは3種類です。
・全ティック(実際の値動きに近い状態を再現してテストを行う)
・コントロールポイント(選択した時間足の一つ下のデータを使ってテストを行う)
・始値のみ(実際の動きではなく始値のみを使ってテストを行う)
全ティックにすれば正確なデータが取れますが設定期間が長くなればなるほど膨大な時間がかかることもあります。始値のみにすればデータの信頼度は下がりますが、素早くテストを行うことができます。全体の動き方や大まかなイメージを掴む場合は、まずは始値のみでテストをしてみましょう。
④期間の指定
テストをする期間を設定します。開始日と終了日を西暦、月、日で指定します。ただし、MT4内に過去のデータがない期間はバックテストをすることができません。必要に応じてヒストリカルデータ(過去の価格データ)をダウンロードするなどして用意しておきましょう。
また期間を指定しない場合はMT4に記録されているデータ全てで行いますので膨大な時間がかかることがありますので注意してください。
⑤時間足の指定
テストをする時間足を指定します。1分、5分、15分、30分、1時間、4時間、1日の7つからひとつを選択します。
⑥スプレッドの指定
テストをする際のスプレッドを設定します。現在値はテストを開始した時点の対象通貨のスプレッドを参照して適用します。その他リストから選択するか直接入力することもできます。
土日などチャートが動いていないときや流動性が低いときはスプレッドが広がっていますので、現在値ではなく値を指定してテストを行うようにしましょう。
⑦パラメーターの設定
テストをするEAのパラメーターを編集します。テストをしたい期間や数値などを変更したい場合に設定してください。
各設定項目の入力が完了していればEAのバックテストもすぐに開始できます。希望するEAを選択し通貨ペアや時間足の設定、パラメータ設定の確認が終わりましたら、オレンジ枠の「スタート」ボタンをクリックします。EAのパラメータは基本的に開発者や提供元の推奨設定がデフォルトになっていますので、まずはそのままテストしてみることをお勧めします。
スタートボタンを押すと新しいチャートが立ち上がりバックテストがスタートします。EAのバックテストはパラメータ設定に従って過去のチャートを使いバーチャルで売買を行います。チャート上には上図の赤丸位置のように約定した場所と決済した場所が記録されていきます。どこで売買が行われたのか一目でわかるのでそのEAの優れた点や弱点などを確認することもできます。
EAのバックテストが終わるとテスト結果を確認することができます。上図の番号と照らし合わせてご確認ください。
②取引結果の確認
バックテストにより取引されたポジションや決済の時間や数量などを詳細に確認できます。
③取引による資産の増減
バックテストで取引された結果、資産がどのように増減したかをグラフで視覚的に確認できます。
④取引に関する詳細
バックテストで取引された結果の勝率や利益、最大損失など取引全体に関する情報を確認できます。
⑤取引レポート
④のレポート画面で右クリックをして「レポートの保存」を選択すると詳細結果や取引履歴などをPDFで保存することができます。
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