リスクマネジメント
FXの裁量トレードと自動売買取引
裁量トレードとは?
裁量トレードとは、「その人の考えによって判断し取引する」ことをいいます。つまりチャートやニュースなどを見ながら、自分自身で今買うべきか売るべきか、もしくは手じまいをするべきかを考えながら取引をすることです。
人間の判断に基づくため、感情や気持ちなど、時には論理的でない要素が入る余地があります。たとえば、利益が出そうだと考えてポジションを持っていたら、思惑通り相場が動いて大きな利益が出たり、一方では本来なら損切りをするべき局面なのに、損切りができなくてズルズルとポジションを持った結果大きな損失を出してしまったりということもありえます。
自動売買取引とは?
自動売買取引とは、あらかじめ決められたルールに従って、システムが自動で売買を行う取引のことを言います。そのためシステムトレードやシストレとも呼ばれ、人の手が介入する裁量トレードとは対極に位置する取引方法になります。
例えば、米ドル円レートが120円になったら「買う」または「売る」、移動平均線のゴールデンクロスが出現したら「買う」・デッドクロスが出現したら「売る」というふうにルールを決めます。そのルールに当てはまるタイミングで、システムが取引を行ってくれるので、24時間自動的に取引が可能となるのです。
自動売買のメリットは?
自動売買取引のメリットは、感情的・主観的なことを一切排除できることです。例えば過去のデータに基づいて、統計的な勝ちパターンと思われる条件を設置したとします。条件にあてはまったら、取引システムが何の感情も入れずに売り買いを繰り返していくので、その点が裁量トレードとの大きな違いです。
つまり人間的な感情を抜きに売買するため、「もう少し上がったら売ろう」と思いながらも利益を得るチャンスを逃してしまったり、あるいは「まだ損切りしたくない」とストップロスを相場に不利な方向に何回も変えているうちに大きな損失を出してしまったり、という「感情的な判断ミスによる失敗」ということがないのが、自動売買の優れているポイントといえるでしょう。
自動売買で注意すべきこと
しかしながら自動売買も万能ではなく、注意するべきこともあります。自動売買というと何となく「放っておけば儲かる」という感覚を持ってしまうかもしれませんが、ある条件が整えば人間の意志に関係なく売り買いを繰り返すので、利益が出る可能性もありますが、一方で損失も知らない間に拡大していることがあります。このため、資金管理には十分注意が必要ですし、パフォーマンスは随時チェックする必要があります。
また、自動売買の設定は多種多様です。自分にあった売買の条件は自分の裁量で決めなくてはならず、FX取引は初めてという方は、その点も含め取引に関する最低限の知識を持って取引を行わないと思わぬリスクが生じることもあります。
裁量トレードと自動売買、どちらで取引すればいい?
裁量取引と自動売買のどちらか一方だけを使うというやり方もありますが、その時の相場の動向などによってどちらも選ぶことができますし、柔軟な切り替えの決断も重要です。
たとえば、ある一定のレンジ相場が長く続くとみれば自動売買に切り替え、想定外なニュースなどで過去の動きとは全く異なるような相場では裁量取引を行う、といったような使い分けをすることも、FOREX.com MT4であれば可能です。
いずれの取引においても、市場の動きも含めリスクを見極めておくことが必要です。特に、「いくらまでなら損失を出してもいいのか」をあらかじめ決めておくなど、リスク管理をしっかりと行って取引してください。
もちろん、前述のように人間の思惑ではなく、データに基づいた売買を行いますので、設定された条件が相場の動向に沿っていれば利益を得るチャンスが大きくなります。
MT4のEAとインディケーターの違いって?
EAは、自動売買を可能にするプログラムで、決められた条件に基づき、トレーダーの代わりに自動的に注文を出していきます。
それに対し、インディケーターはチャートのテクニカル分析ツールで、EAと違い自動的に売買をすることはありませんが、取引のタイミングを売買シグナルで表示してくれます。また、既存のチャートを使いやすくしたり、デフォルトにはないチャートを表示させたり、GMT(世界標準時)のチャートに日本時間をあわせて表示させたりと、MT4の機能を拡張できるものもあります。
MT4では、EAもインディケーターもオリジナルのものを作成することができます。FOREX.comのMT4では、30種類ものインディケーターを標準実装。そのままでも便利に使うことができます。
また、EAもインディケーターも続々と開発・公開されており、有料や無料で入手してMT4に実装することができます。あらゆるマーケットの局面に対して常に勝ち続けられるEAはないため、自動売買主体であっても、相場の流れを分析していくことは重要です。
インディケーターは、裁量取引はもちろん、自動売買にも強い味方といえるでしょう。インディケーターのセットアップは、「ナビゲーター」ウィンドウから使いたいインディケーターをチャートの上にドラッグ&ドロップするだけ!あとは好みの設定にすればOKです。
ぜひ、様々なインディケーターでマーケット分析の幅を広げてください。
FOREX.com MT4の9つのEA
FOREX.comのMT4をインストールしていただくと、9個のEAを1度で取得できます。ここではその9個のEAについて、機能や特徴を簡単にご紹介します。
Alarm Manager (アラーム マネージャー)
幅広いパラメーターに基づいて、MT4画面へのポップアップ、Eメール、SMSへアラートを通知することができます。
- 証拠金などの口座状況の変化
- ニュースや相場状況などのマーケットの変化
- 取引状況
- 価格、時間、テクニカルインジケーター
Correlation Matrix (コリレーション マトリクス)
取引可能銘柄を相関表で表示することで、確信をもってリスクをより効果的に管理することができます。
- -100から+100の相関を簡単表示
- 色分けによる相関表示
- 取引機会を見極める銘柄のハイライト化
- リスクを管理するための相関関係の特定
Correlation Trader (コリレーション トレーダー)
分析と取引執行を組み合わせて戦略を合理化します。
- 詳細な相関履歴を追究
- 新たな相関関係を特定して取引可能
- 2つの価格チャートを並べて表示
- シンプルな取引チケットにより迅速な取引が可能
Market Manager (マーケット マネージャー)
1つのウィンドウで口座状況と市場情報をすべて管理できます。
- 現在ポジションと収益状況
- 複数時間軸で価格変動表示
- ウィンドウサイズに合わせたフォント調節機能
- P&Lや価格を指定して注文する機能
Mini Terminal (ミニ ターミナル)
チャートに統合された取引チケットで特定の銘柄に焦点を当てます。
- Pip入力で注文できるシンプルフィールド
- オープンポジションマーカー
- クイック注文入力用のテンプレート作成
- ポジション決済などのクイックリンク
Sentiment Trader (センチメント トレーダー)
FXBlue.comのユーザーデータベースを基にしたライブセンチメントデータを、取引の意思決定に役立てることができます。
- 銘柄の現在の長期/短期センチメント
- 複数銘柄の概要
- 価格に対する過去のセンチメントを描画
Session Map (セッション マップ)
アクティブな取引セッションを強調するマップでアクションを見つけます。
- セッション中のPip価格の上下動
- ローカル時間表示
- セッション中の取引レンジ
- 進行中のセッションの終値または現在価格
Tick Chart Trader (ティック チャート トレーダー)
さまざまなティックチャートを表示し、ワンクリックまたはキーボード操作で迅速に取引できます。
- Bid/Askの変化のたびにティックチャートが更新
- 別銘柄との価格相関性を表示
- 時間ごとではなくティック数のOHLCをろうそく足で表示
- ティック速度を加味したティックチャート
- TICK CHART TRADER (ティック チャート トレーダー)
Trade Terminal (トレード ターミナル)
MetaTraderでは通常利用できない機能豊富な専門的な取引執行と分析を利用できます。
- Pip入力で注文できるシンプルフィールド
- クイック注文入力用のテンプレートを作成
- 注文を作成するための取引ウィンドウ
- 主要な取引情報の表示
そのほか、FOREX.com MT4プラットフォームでは20以上のアプリが取引を最適化し、あなたのトレーディング戦略にプロ級の制御性と柔軟性を提供します。