FRB会合後に米ドル/円は反発、日銀の決定が焦点に

Article By ストラテジスト

米ドル/円見通し

米連邦準備制度理事会(FRB)当局者が今後の金利の急速な引き上げを示唆したことから、米ドル/円は今週の高値(140.31円)に向かっている。為替レートは上昇トレンドのチャネル内で取引されていることから、6月のオープニングレンジを抜け出そうとする可能性がある。

FRB会合後に米ドル/円は反発、日銀の決定が焦点に

米ドル/円は週明けからの展開を維持し、月の安値(138.44円)を前に反転したようだ。パウエル議長が「ほぼすべての参加者がさらなる金利変更が必要と考えている」と明らかにしたことにより、日銀会合を前に為替レートはさらに上昇する可能性がある。

 

出典: FOMC

この展開はFRB当局がインフレ対策として追加の措置を取ることを示唆するもので、多くの人々はターミナルレートが5.50%を超えると考えている。パウエル議長が7月の次回金利決定を「重要な会合になるだろう」と強調したことから、どうやらFOMCは今年後半に利上げサイクルを再構築するよう


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一方、日銀は現在の政策を維持すると予想されることから、米ドル/円は50日間移動平均(136.55円)の正の傾斜に追従する可能性がある。日銀はイールドカーブコントロール(YCC)量的質的緩和(QQE)を継続していることから、植田和男総裁らが今後も同じ路線を続けるなら米ドル/円価格を支える要因になるだろう。それを踏まえ、FRBが依然として利上げの姿勢を維持していることから、米ドル/円は今年初頭からの上昇チャネルをたどり続ける可能性がある。また日銀は政策変更を急いでいないように見えるため、こちらの金利決定はそれほど為替レートを揺さぶることはないかもしれない

日本円価格チャート-米ドル/円日足

チャート作成:ストラテジスト、David Song TradingViewUSD/JPY

  • 米ドル/円は月の安値 (138.44円)を前に反転したように見え、、138.70円(78.6%のフィボナッチエクステンション)より上から140.00円(23.6%のフィボナッチリトレースメント)までのエリアを維持している。6月のオープニングレンジを抜けると、50日間移動平均(136.55円)の正の傾斜に追従する可能性がある。
  • 米ドル/円が月の高値(140.45円)を上抜けした場合は、今年の高値(140.93円)に向けて上昇する可能性がある。次の注目エリアは141.50円(38.2%のフィボナッチエクステンション)~142.50(61.8%のフィボナッチリトレースメント)付近となる。
  • 一方、6月のオープニングレンジをクリアできない場合には上昇チャネル内での合流が続く可能性があり、138.70円(78.6%のフィボナッチエクステンション)~140.00円(23.6%のフィボナッチリトレースメント)の領域を下回る動きがあればチャネルのサポートラインを試す可能性が高まる。
  • 上昇トレンドのチャネルを維持できなかった場合には、米ドル/円は200日間移動平均(137.26円)に向かうかもしれない。次の注目エリアは136.00円(23.6%のフィボナッチエクステンション)~136.70円(38.2%のフィボナッチリトレースメント)付近となる。 


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