米ドルテクニカル予想:トレンドライン突破はならず、CPIが焦点に

Article By シニアストラテジスト

米ドルの話題:

  • 木曜日のサービス業PMI、金曜日の非農業部門雇用者数の発表を経て、米ドル相場は2日連続で下落した。
  • 週足チャートでは、米ドルは週の前半にトレンドラインのレジスタンスを上抜けする直前までいった後、依然として収束状態が続いている。焦点は来週水曜日に発表予定の米国消費者物価指数(CPI)に移っており、米ドルは引き続き長期的な弱気の三角持ち合いを形成している。
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米ドルは、強気筋が重要なトレンドラインを再度試して失敗した後、大幅な反落を見せている。このトレンドラインは5月下旬の相場で視野に入った際に言及したもので、その後2週間にわたって米ドルの高値を支えたが、最終的には売り手がプルバックを引き起こした。ただしこのプルバックは結局102付近でサポートされており、ここは2021年~2022年の主な値動きの50%にあたる。この価格水準は1週間後に再び試された。

サポートラインはその後も102付近を維持し、トレンドラインが昨日再び視野に入るまで2週間にわたる力強い動きを生み出した。

現在の値動きではまだ102のサポートレベルを再び試すには至っていないが、現時点では2週間以上の上昇がここ2日で帳消しにされており、ブレイクアウトを目指すなら、強気筋はしばらく耐える必要がある。

 

米ドル - 米ドル指数(DXY)日足チャート(参考用、FOREX.comでは利用できません)

チャート作成:James StanleyTradingviewのデータによる

 

米ドル価格の収束

現時点では、米ドルの2023年の相場は大半がレンジ内で推移しており、値幅がますます狭まって弱気の三角持ち合いが形成されつつある。このフォーメーションは下向きのブレイクアウトを狙ったアプローチを受けることが多いが、レジスタンスにあたるトレンドラインが引き続き維持されていることから、こうしたブレイクアウトの余地は十分にある。

しかし見通しは弱気一辺倒というわけでもない。二重底形成の可能性がまだ消えていないことから、強気相場の可能性も残る。2023年の安値を下回れば、弱気の三角持ち合いが成立して二重底は無効になるだろう。

今後どちらのフォーメーションが実現するのかが大きな問題で、現時点ではインフレが引き続き見通しに影響を与えそうだ。来週には米国のCPIが発表されることから、すでに今年の大半にわたってレンジ相場が続いているとはいえ、米ドルでトレンドを形成する動きが生まれるかが注目される。


米ドル - 米ドル指数(DXY)週足チャート(参考用、FOREX.comでは利用できません)

チャート作成:James StanleyTradingviewのデータによる




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