米国CPIプレビュー:依然として高水準が続くか

10月の米国CPIレポートの発表はいつ?

米国の10月の消費者物価指数(CPI)の発表は、東部時間の1110日木曜日、午前830分に予定されている。

 

10月の米国CPI、経済専門家の予想は?

ほぼ一致した見解として、総合CPIは前年比8.0%、コアCPIは前年比6.5%と見込まれている。

 

米国CPIプレビュー

9月の総合CPIは前年比8.2%であり、前年比8.1%という予想は上回ったものの、8月の前年比8.3%は下回った。同月のコアCPIは前年比6.6%で、前年比6.5%という予想と8月の前年比6.3%を上回り、1982年以来の最高値となった。

FOMCは物価安定と最大限持続可能な雇用確保という2つの目標を掲げている。雇用市場は好調が続いていることから、FOMCは物価安定に焦点を当て、インフレ緩和を第一の優先事項に据えている。112日のFOMC声明発表に続いて行われた記者会見の中で、FRBのパウエル議長は、現在入ってきているデータから最終的な金利がこれまでの予想よりも高くなる可能性があると述べ、さらに加えて「金利をどこまで上げるかが、引きしめのペースよりも重要である」と語った。これらの発言から、FOMCはより長期にわたって高水準のインフレが続くと考えているのが見て取れる。しかし4回連続の75bpの利上げの効果は、そろそろ実体経済にまで届いただろうか?  もしそうであればインフレ率は予想よりも低くなる可能性があり、その場合は株価が上がって米ドル価格が下落するはずだ。

  

注目の通貨ペア:ユーロ/米ドル

インフレ率のデータが予想を下回れば、米ドル価格も下落に向かうだろう。このためユーロ/米ドル価格は上昇に向かうと思われる。この通貨ペアは20222月に1.1495ドルのピークをつけた後、下降トレンドラインチャネル内で推移していた。928日には0.9536ドルの安値をつけ、その後反発して1.0000ドルまで回復。以来ユーロ/米ドルは0.9705ドルから1.0094ドルの間での横ばいの取引が続いているが、下降トレンドラインのチャネル上端より高い価格で推移している。

出典: TradingviewStone X

240分足を見ると、ユーロ/米ドルは114日の米国非農業部門雇用者数の発表から価格を上げてきている。最初のレジスタンスラインは1026日の高値である1.0094ドル。その上では912日の高値と、928日の安値から1026日の高値までの127.2%のフィボナッチエクステンションが1.0193ドル~1.0198ドルの間でレジスタンスラインと合流する。同じ期間の161.8%のフィボナッチエクステンションが1.0318ドルで次のレジスタンスラインとなる。インフレ率のデータが予想よりも高ければ、ユーロ/米ドルは値下がりするかもしれない。最初のサポートラインは118日の安値である0.9972ドル。そこを割ると、長期的なチャネルの上端にあたるトレンドラインに向けて0.9840ドルまで下落し、次いで113日の安値である0.9730ドルまで下落する可能性もある。

出典: TradingviewStone X

10月の総合CPIの予想値は8%、コアCPIの予想値は6.5%。実際の値が予想よりも高くなりインフレが高水準で継続するリスクはある。FOMCはターミナル・レートが過去の予想よりも高くなると述べている。CPI12月の会合でFOMCがどう動くかを見極めるための最初の鍵となるかもしれない。

 

 

 

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