【前営業日の日本株式市場の振り返り】
12日の日経平均株価は大きく下落、前日比▲1,033.34円、▲2.45%となる41,190.68円で大引け。
米国株式市場におけるIT、通信サービスセクターの株価下落をうけて、日経平均株価は時間外で下落、前日の終値より555円安い41,669円で寄り付き。
早朝から外国為替市場で為替介入が疑われる値動きが発生し、日本円の買い戻しが強まるなか、日経平均株価は寄り付きから上値重く推移し、41,188円まで下落したのち41,387円で前場クローズ。
日本経済新聞が、「為替介入の準備のために市場参加者に相場水準を尋ねるレートチェックを対ユーロで実施した」と報じたことも、日本円の買い戻しと日経平均株価の下落を助長した印象。
後場に入っても売りの勢いは衰えずじり安の展開で、41,191まで値を下げて、そのままクローズ。
当日は電気機器、精密機器、自動車といった輸出産業に加えて、それを支援する銀行や商社が売られた。ただし、プラスで引けている銘柄も散見されており、市場全体が売られたというよりも、一部の大型株が目立って売られたというのがより適切な表現だろう。
東京エレクトロンが▲230.5円、ファーストリテイリングが▲214.8円、ソフトバンクが▲103.0円、アドバンテストが▲99.6円、それぞれ大きく下落しており、これまでの上昇を牽引してきた銘柄に強い売りが見られている。
※上記数値は日経平均株価への寄与度
なお日経平均株価CFDは、祝日明けとなる今朝7:00頃に41,213円で取引されており、16日の東京株式市場は12日の終値とおおむね同水準でオープンしそうな状況。
【前営業日の米国株式市場の振り返り】
12日の米国株式市場は主要3株価指数が揃って上昇。
21:30に発表された米国6月PPIは総合で前月比+0.2%、前年同月比+2.6%と事前予想を上振れ。これを受けて米長期金利が反発、ドル高となり、SP500指数は時間外で売られたが、直後に日本の当局よりドル売り円買いの為替介入が実施された様子で、前述のドル高、株安の動きが相殺された。
SP500指数は前日の終値より8ドル高い5,594ドルで寄り付き。23:00に発表されたミシガン大学消費者センチメントが66.0と事前予想を小幅に下回ったこともあり、米長期金利が低下するなか、同指数は午前の内に5,633ドルまで上昇。
NY午後に入ると、さらに上値を伸ばし5,656ドルを記録したが、日本円、日米株価指数に激しい変動が見られる中で、週末は手じまい売りが優勢、5,612ドルまで値を下げて引けた。
15日の米国株式市場は主要3株価指数が揃って上昇。
トランプ前大統領が、週末(現地時間13日)にペンシルベニア州での選挙集会で銃撃を受け、右の耳にけがをした。しかしこの危機を乗り越えたことで同氏の支持率が急上昇、週明けは小幅にドル高、株高でスタートとなった。
SP500指数は前営業日の終値より27ドル高い5,639ドルで寄り付き。米長期金利が下げ渋る中でも同指数は力強く上昇し、午前の内に5,667ドルを記録。午後は利食い売りが優勢で5,615ドルまで値を下げたのち、5,633ドルで引けた。
なおNY午後にパウエルFRB議長が、首都ワシントンのエコノミック・クラブで「第1四半期には利下げ開始への自信を深めさせるものは得られなかったが、先週発表された1つを含む第2四半期の指標で、幾分自信は深まった」と語った。
セクター別ではエネルギーが+1.56%、金融が+1.42%と好調。他に工業が+0.70%、ITが+0.41%と続いた。一方で公益事業が▲2.39%と大きめに下落している。
個別の大型株ではJPモルガンチェースが+2.49%、バークシャハザウェイが+2.35%と上昇した他、テスラが+1.78%、アップルが+1.67%と大きめに上昇した。エヌビディアは▲0.62%と軟調な推移となったが、その他の半導体銘柄の動きは強弱まちまちとなっている。
【本日の注目点】
①日経平均株価は再び上昇基調へと戻ることができるか?日本祝日のなか、米国株には持ち直しの動きが見られている。この流れを日本の株式市場も引き継ぐことができるか?本日の注目点となる。
②財務省による為替介入の有無。円買いがきっかけとなり日経平均株価が下落したと見ることもできる。株価指数への影響が大きいため、外国為替市場も注視しておきたい。
③米国6月小売売上高とカナダ6月CPI。本日の21:30に同時に発表される指標は、全米の個人消費と、北米の物価動向を占う上で確認しておきたい。
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