9日の日経平均株価は大きく上昇、前日比+799.47円、+1.96%となる41,580.17円で大引け

Article By: トレジャリー・パートナーズ

【前営業日の日本株式市場の振り返り】

9日の日経平均株価は大きく上昇、前日比+799.47円、+1.96%となる41,580.17円で大引け。

過去最高値を更新中の日経平均株価は時間外でも買いが強まり前日の終値より172円高い40,953円で寄り付き。序盤から順調に上値を伸ばし41,351まで上昇して前場クローズ。

後場に入って41,769円と前日の終値比でほぼ+1,000円のレベルまで上昇する局面も見られたが、終盤に利食い売りが入り41,580円で大引け。外国為替市場で円安が進んでいることや、高値更新の局面で目安となる上値抵抗がないことも上昇の勢いを加速させている印象。

セクター別では、電気機器や、精密機器が上昇。特に半導体が好調であった。

また個別の大型株が上昇を牽引しており、ファーストリテイリングが+133.4円、東京エレクトロンが133.4円、ソフトバンクグループが+90.2円、アドバンテストが+71.7円、それぞれ日経平均株価の上昇に寄与した。

※上記数値は日経平均株価への寄与度

引け後に日銀主催の債券市場参加者会合の様子が伝った。国債買入れの減額の幅については「最終的に買入れはゼロにすべき」「月間23兆円程度の買入れとすべき」「月間4兆円程度の買入れは継続すべき」など幅広い意見が確認された。また減額のペースについては「一定額を速やかに減速すべき」「一定額を速やかに減速した後、段階的に緩やかな減額をすべき」「2年程度かけて徐々に減額を行うべき」といった意見が伝わった。

なお日経平均株価CFDは今朝7:00頃に41,547円で取引されており、10日の東京株式市場は小幅に下窓を開けてオープンしそうな状況となっている。


【前営業日の米国株式市場の振り返り】

9日の米国株式市場は主要3指数でまちまちの動き。

SP500指数は好調な日本株に時間外で連れ高、前日の終値より13ドル高い5,585ドルで寄り付き。

その後にパウエルFRB議長の上院向け四半期金融政策報告が行われ、「FRBは雇用の最大化と物価の安定の2つの責務に注力している。」「最近は2つのバランスが取れてきおり、より良いデータが見られているが、まだ大きな自信を持つには至っていない。」と慎重な姿勢を示したことで米長期金利が小幅に上昇、値動きは限定的であったものの株価の上値が抑えられる格好となった。

午後に入ると次第に長期金利が低下、SP500指数は一時5,591ドルを記録。ただその後は利食い売りが優勢で5,578ドルまで値を戻して引けた。

セクター別では金融が+0.65%と上昇を牽引。ヘルスケアも+0.43%の上昇を記録。一方で素材が▲1.02%、工業が▲0.45%と振るわなかった。

個別の大型株ではエヌビディアが+2.48%と続伸した他、テスラが+3.71%と大きく上昇した。一方でマイクロソフトが▲1.44%と伸び悩んだ。

 

【本日の注目点】

日米株価指数はさらに続伸するか?日経平均株価、SP500指数はともに好調で、高値更新の局面にある。まずはこの流れが継続するかを日々追っていくことが重要だろう。

日銀、債券市場参加者会合。本日は日銀とバイサイドの国債買入減額に関する会合が予定されている。この会合ですぐに金融政策が決定するわけではないが、国債市場の大きなプレイヤーの意思決定に影響を与える可能性があるため、日本の長期金利を中心に市場の反応を確認しておきたいところ。

パウエルFRB議長、下院向け四半期金融政策報告。何かこれまでと変わったことを伝えるわけではないと思うが、米国のインフレを考慮し、金融政策を担当するパウエル氏に政府関係者から厳しい質問が向けられることが想定されるため、踏み込んだ発言が行われる可能性は十分にあるだろう。

米国10年物国債入札。東京時間02:00と深夜の時間帯になるが、直近の米長期金利の需要が確認されるイベントとなる。事後的にでも長期金利水準の変化を確認しておきたい。

 

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