28日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に続伸、中国本土株式市場で上海総合指数は続伸

Article By: フィナンシャルアナリスト

【香港】

【前日の振り返り】
28日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に続伸、中国本土株式市場で上海総合指数は続伸

前日の振り返り】

28日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に続伸。終値は前日比2.52%高の17043.53ポイントだった。中国企業指数は2.87%高の5764.77ポイント。メインボードの売買代金は概算で10994000HKドル。

ハンセン指数は小高く始まった後、徐々に上げ幅を拡大した。後場に入って心理的節目の17000ポイントを回復すると、終値は1128日以来、1カ月ぶり高値だった。米連邦準備理事会(FRB)が早期に利下げに転じるとの期待や米10年債利回りの低下を背景に香港市場でも買いが広がったほか、人民元の対米ドル相場の上昇と中国本土市場の株高も投資家心理を強気に傾けた。

 

【きょうの見通し】

29日の香港市場は軟調な展開か。前日のハンセン指数は大幅に続伸し、終値ベースで1128日以来1カ月ぶりの高値を付けただけに、短期的な過熱感から売りが出そうだ。きょうは年内最後の取引日で特段の新たな材料に乏しく、薄商いが予想される。来年12日に取引を再開する。

もっとも、下値を売り込む動きは限られるだろう。米連邦準備理事会(FRB)が早ければ来年3月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを始めるとの期待は続いている。年末で機関投資家が運用成績を良く見せるための「お化粧買い」なども入りやすい。

 

【本土】

【前日の振り返り】
上海総合指数は続伸、2週ぶり高値 企業締め付け強化への懸念後退

前日の振り返り】

28日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続伸。終値は前日比1.38%高の2954.70ポイントだった。深セン成分指数は2.71%高の9441.05ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で88441900万元だった。

上海総合指数は小安く寄り付いたものの、ほどなくしてプラス圏へ浮上し、上げ幅を拡大した。値ごろ感の強まった銘柄を中心に買い戻しが入った。国家新聞出版署が先週末に発表したオンラインゲーム新規制の草案について、当局幹部が修正に前向きな姿勢を示すなど態度を軟化させており、企業への締め付け強化に対する懸念の後退が地合いの改善につながったもよう。指数は2960ポイント付近で伸び悩んだものの、終値ベースで1214日以来、およそ2週間ぶりの高値を付けた。

セクター別では、太陽光発電設備、風力発電設備、バッテリー素材、保険が全面高。石炭、鉄道・道路の一角が軟調。

A株市場では、太陽電池メーカーの隆基緑能科技(601012)、太陽光発電設備総合メーカーの晶澳太陽能科技(002459)がストップ高。シリコンウエハーメーカーのTCL中環新能源科技(002129)、免税店運営の中国旅遊集団中免(601888)、通信設備メーカーの中興通訊(000063)、電子設備メーカーの富士康工業互聯網(601138)なども大幅高。半面、漢方薬の東阿阿膠(000423)、電力会社の国投電力控股(600886)、ゲーム関連の巨人網絡集団(002558)、港湾運営の上海国際港務(600018)などが下げた。

上海B株指数は1.58%高の228.27ポイント、深センB株指数は1.93%高の1079.55ポイント。

 

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