20日の香港株式市場でハンセン指数は3日ぶりに反発、中国本土株式市場で上海総合指数は反落

Article By: フィナンシャルアナリスト

【香港】

【前日の振り返り】
ハンセン指数は3日ぶりに反発/きょうの香港市場は軟調か、米株安を嫌気 持ち高調整の動きも

前日の振り返り】

20日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.66%高の16613.81ポイントだった。中国企業指数は0.36%高の5612.65ポイント。メインボードの売買代金は概算で9003000HKドル。

ハンセン指数は中盤まで上昇率1%付近を堅調に推移。前日のNY市場で、米連邦準備理事会(FRB)の高官による景気重視の発言を受け、2024年の早期に利下げに転じるとの観測が広がった。米株式相場の続伸が支えとなり、香港市場でも幅広いセクターで買いが優勢となった。ただ、20日移動平均線(大引け時点で16756.98ポイント)に近い水準では上値が重く、後場に入ると上げ幅を縮小。中国本土の株式相場の下落が投資家心理を冷やしたもよう。セクター別では素材と情報技術が上げた半面、必需消費財が下げた。

 

【きょうの見通し】

21日の香港市場は軟調か。前日のNY市場が大幅下落した流れを引き継ぎ、香港市場でも売りが広がりそうだ。20日のNY市場は主要3指数がそろって下落。足もとの大幅高で過熱感が意識され、取引終盤にかけて急速に利益確定売りが強まった。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、美団(03690)やテンセント(00700)、アリババ集団(09988)などが香港終値を下回って引けている。

一方、中国の景気減速が警戒されるなか、中国政府による景気対策への期待感は根強いものの、香港市場では2526日がクリスマスで休場となることもあり、連休を前に持ち高調整の動きも予想される。積極的な買いにつながる目新しい材料が見当たらないなか、上値の重い展開となりそうだ。

 

【本土】

【前日の振り返り】
上海総合指数は反落で約1年2カ月ぶり安値、2900ポイント割れ目前

前日の振り返り】

20日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比1.03%安の2902.11ポイントだった。深セン成分指数は1.39%安の9160.44ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で66362800万元だった。

上海総合指数は前日終値を挟んでもみ合った後、徐々に下げ幅を拡大。かろうじて心理的節目の2900ポイントは守ったものの、終値は昨年1031日以来、約12カ月ぶり安値だった。前日の米株高が好感されたが、中国の景気減速への警戒感は強く、相場の重しとなった。寄り付き前に発表された202312月の最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)は、1年物が3.45%、5年以上物が4.20%と市場予想通りで、ともに前月と同水準に据え置かれた。セクター別では、ゲームと証券、自動車、造船が全面安となったほか、教育や観光・ホテルも売られた。半面、貴金属が全面高。公共事業や建設コンサルティングの一角も買われた。

A株市場では、奥飛娯楽(002292)や珠海格力電器(000651)、紫光(000938)が大きく下げたほか、富士康工業互聯網(601138)や寧波均勝電子(600699)も売られた。半面、中聯重科(000157)や上海隧道工程(600820)、紫金鉱業集団(601899)が買われた。

上海B株指数は0.54%安の224.02ポイント、深センB株指数は0.84%安の1039.25ポイント。

 

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