14日の香港株式市場でハンセン指数は大幅に反落、中国本土株式市場で上海総合指数は反落

Article By: フィナンシャルアナリスト

【香港】

【前日の振り返り】
ハンセン指数は反落/きょうの香港市場は反発か、米株高を好感 金融システム不安が後退

前日の振り返り】

14日の香港株式市場で、ハンセン指数は大幅に反落。終値は前日比2.27%安の19247.96ポイントだった。中国企業指数は2.29%安の6439.00ポイント。メインボードの売買代金は概算で13089000HKドル。

ハンセン指数は小安く始まった後、前場に下げ幅を拡大し、その後も軟調に推移した。米シリコンバレーバンク(SVB)に続いてシグネチャー・バンクも経営破綻したことで、金融不安が世界的に拡大するとの懸念が相場の重しとなった。また、指数は前日に2%近く上昇した後とあって、利益確定の売りが広がったほか、中国では15日に小売売上高や鉱工業生産などの主要経済指標が発表される予定で、様子見ムードも強まった。指数は結局、昨年1221日以来、約3カ月ぶり安値でこの日の取引を終えた。

 

【きょうの見通し】

15日の香港市場は反発か。米シリコンバレーバンク(SVB)など米銀の破綻をきっかけに広がった金融システム不安が後退し、米株式相場が14日に上昇したことで地合いが改善しそうだ。前日のハンセン指数は終値ベースで20221221日以来およそ3カ月ぶりの安値を付けただけに、買い戻しも入りやすい。

決算発表シーズンに入り、業績を手掛かりとする個別物色が活発になることが予想される。きょうはハンセン指数の構成銘柄の電能実業(00006)と中国平安保険(02318)、ハンセンテック指数の構成銘柄の金蝶国際ソフト(00268)が202212月本決算を発表する。

 

【ハンセン指数】

 

【本土】

【前日の振り返り】
上海総合指数は反落、リスク回避の売り優勢 後場に下げ幅縮小

前日の振り返り】

14日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比0.72%安の3245.31ポイントだった。深セン成分指数も0.77%安の11416.57ポイントと反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で93241700万元だった。

上海総合指数は小幅安で始まった後、前場に下げ幅を拡大。米銀シリコンバレーバンク(SVB)の破綻を受けてこの日のアジア主要株式相場が下落し、投資家心理が悪化した。世界的にリスク選好姿勢が後退するとの見方から幅広い銘柄に売りが広がり、一時は下落率が1.6%に迫った。もっとも、米連邦準備理事会(FRB)が大幅利上げを停止すればA株相場にとってポジティブ材料との観測も浮上。後場は指数が次第に下値を切り上げる展開となった。セクター別では石油と採掘、電機、保険が軒並み安だったほか、観光が売られた。一方、貴金属と半導体、電子化学品が逆行高。

A株市場では保険大手の中国人寿保険(601628)と中国太平洋保険(601601)、旅行大手の中青旅控股(600138)が大幅安となった。アニメ制作の奥飛娯楽(002292)、漢方薬の華潤三九医薬(000999)、映画館大手の万達電影(002739)の下げがきつい。半面、ハイテク株の北方華創科技集団(002371)、三安光電(600703)、豚肉大手の牧原食品(002714)が大幅に上昇。通信キャリアの中国聯合網絡通信(600050)、監視システムの浙江大華技術(002236)も買われた。

上海B株指数は1.02%安の291.76ポイントと反落。深センB株指数は0.73%安の1176.53ポイントと3営業日続落した。

 

【上海総合指数】

 

 

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