11月のFOMC会合はいつ?
連邦準備制度理事会の連邦公開市場委員会(FOMC)は、2日間にわたる金融政策会合を東部時間午後2時に終える予定だ。FRB議長であるジェローム・パウエルの記者会見がその30分後の東部時間午後2時半から予定されている。
FOMC会合の見通し
CMEの「FedWatch」ツールによると、トレーダーたちは75bpの利上げの可能性を90%近くと見ており、ウォール・ストリート・ジャーナル紙の新しい「FRBの広報屋」ともいわれるNick TimiraosがFRBの動向を書いた今朝の記事も、この見通しを支えるものだ。
出典: CME FedWatch
注目すべきことに、トレーダーたちはフェデラル・ファンド金利が2023年5月に4.9%前後でピークを迎えると見込んでおり、今週のFRB会合の後、市場の予想(さらに市場の動き)はここから変わっていく可能性が高い。つまりトレーダーは今後数か月のFRBの道のり(利上げの正確な順序とペース)ではなく、今後予想されるFRBの目的地(金利のピーク)により注目すべきということだ。
FOMC会合の概要
今月のFOMC会合は非常に重要な意味を持つ。75bpの利上げ決定そのものは比較的順当なものに見えるが、それに伴う声明と記者会見では、中央銀行に今後利上げのペースを落としていく考えがあることを示唆する発言がないかどうか、大きな注目が集まるはずだ。
サンフランシスコ連邦準備銀行総裁のメアリー・デイリーをはじめとする会合参加者が述べた、中央銀行の9月の経済の見通しとコメントに基づくと、 FRBは12月には利上げのペースを落とすことを議論し始めるかもしれない。 金融政策の声明、または(こちらの方がより可能性が高いが)FOMCのパウエル議長の記者会見が、こうした利上げ減速の議論の開始を示唆するものであれば、リスク資産がすぐに高騰し、米ドルも下方調整に入るだろう。とはいえ、12月の次回会合までにあと2回の非農業部門雇用者数(NFP)発表、および1回の消費者物価指数(CPI)の発表が控えていることから、中央銀行はこれほど早期に具体的な方向性を示すことは避けるだろう。
特筆すべきことに、失業率は依然として歴史的な低水準が続いており、最新の9月の統計ではわずか3.5%となっている。つまりFRBの2つの目標のうち「完全雇用」のほうはほぼ十分に達成されたと言えること、また、特にFRBが好んで参照するPCEコアインフレ指標は2ヶ月連続で上昇、現在5.1%で推移しており、中央銀行の目標である2%の2倍以上、今年の第1四半期に見られた数十年ぶりの高値に近いことから、中央銀行はインフレ継続のリスクを強調すると思われる(これは2つの目標のうち「物価安定」の方だ)。
市場への影響
FOMC会合のもっとも顕著な影響は米ドル指数に現れるだろう。米ドル指数は今年初めの3四半期にわたって、明らかに一貫した上昇トレンドを形成した後、先月にはやや勢いを失い、現在は50日EMAと上昇トレンドラインのサポートを試す展開となっている。12月に50bpsの利上げへの方向転換が明確に示唆されれば、ドル指数は109.50前後の主要サポートゾーンを下回り、次の108.00に向けて下方調整に入るかもしれない。一方、金利について「エンジン全開」のメッセージが出れば、ドルの上昇トレンドを再度刺激し、ドル指数は114.00を超える最高値に向かうと考えられる。
出典: TradingView、StoneX
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