イングランド銀行、「穏健な」75bp利上げ

FOMCとは対照的に、イングランド銀行(BOE)は市場の予想よりも金利のピークが低くなる可能性が高いと述べた。つい先ほど公表された政策声明は、要はそういうことになる。同銀行は金利を75ベーシスポイント引き上げ、政策金利は2.25%から3.0%に上昇する。

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FOMCとは対照的に、イングランド銀行(BOE)は市場の予想よりも金利のピークが低くなる可能性が高いと述べた。つい先ほど公表された政策声明は、要はそういうことになる。同銀行は金利を75ベーシスポイント引き上げ、政策金利は2.25%から3.0%に上昇する。金融政策委員会(MPC)での反対者は2名で、そのうちディングラ氏は50bpの利上げを、テンレイロ氏は25bpの利上げを主張していた。全体としては明らかに「穏健な利上げ」であり、市場の最初の反応も順当なものであった。FTSE指数は安値から30ポイント程度反発し、一方英ポンド/米ドル価格は1.12ドルのラインを割った。

BOEは市場の利上げ予測に従えば景気後退につながると懸念している。

  • BOE、市場の予測に合わせた金利は2年にわたる景気後退につながると予測
  • BOE、金利のピークは市場の予想よりも低くなる可能性が高いと示唆

 

経済成長の減速が見込まれ、それに伴いインフレが弱まるのも早くなりそうだ。そのため、BOEはインフレ率の予想値を次のように下方修正している。

  • 1年間の消費者物価指数(CPI)予想:5.2%8月の予想は9.53%
  • 2年間の消費者物価指数(CPI)予想:1.43%8月の予想は2.00%

 

BOEの今回の決定は、前日のFOMC会合の直後に行われた。FOMCの決定はドル高と株価の下落を起こしている。BOEの決定はある程度予測されていたもので、アナリストの中には利上げ率を小幅にとどめる、またはターミナル・レートを低く抑えるよう求める声もある。BOEは後者を取ることを決め、75bpの利上げの後、市場が織り込んでいる5.2%より「低い水準を目指しつつも」利上げを継続していくことを示唆している。

これはFRB議長のジェイ・パウエルとはまったく異なるメッセージだ。パウエル議長は昨夜、ターミナル・レートがこれまでの予測よりも高くなることを示唆して市場に衝撃を与え、株価、債券、ゴールドの価格が大きく下落した。

水曜のFOMCの決定までは、英ポンド/米ドル価格は最近の史上最安値から急速に値を戻し、1.15ドル近辺を維持できており、英国の比較的見通しの明るい政治状況や金融市場全体の落ち着いたトーンにより、ユーロ/英ポンドやその他英ポンドの通貨ペアも安定していた。

しかしBOEのハト派的な姿勢と、FOMCのタカ派的なメッセージにより、英ポンド/米ドル価格は1.10ドルのラインに向けて、あるいはさらに低い水準へと下落していくリスクがある。短期的な強気トレンドのラインであり、サポートとなっていた1.1250ドルを切ったことから、レジスタンスの最も低いテクニカル指標は今はもちろん上向きにはなっていない。

BOE delivers a dovish 75bps hike

 

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