株価指数とは、複数の銘柄で構成されるグループのパフォーマンスを測定するものです。個別企業の成長や業績だけに注目するのではなく、株価指数を見れば銘柄グループの全体的な健全性や力強さを評価できます。
構成銘柄は株価指数によって異なります。日経平均株価としても知られる日本の日経225は、東京証券取引所の株価指数です。日経225は、様々な業種の225社のパフォーマンスを測定しています。構成銘柄として、キヤノンやパナソニック、全日本空輸、ソニー、日産自動車などが挙げられます。英国のFTSE 100はロンドン証券取引所の構成銘柄のパフォーマンスを算出対象とするもので、シェル、BP、HSBC、ボーダフォン、BTといった企業が含まれます。その他にも、地域や大陸全体などを対象とする幅広い株価指数もあれば、特定の業種や産業のみに着目する指数もあります。
主な株価指数
以下に、特に知名度の高い株価指数をご紹介します:
- 日経225(日本225):日本の主要な株価指数であり、東京証券取引所の上場企業225社の株式を追跡します。
- ウォールストリート(ダウ平均を参照):ニューヨーク証券取引所の「優良企業」30社で構成され、アップルやインテル、エクソンモービル、ゴールドマン・サックスなどが含まれます。
- S&P 500(米国SP 500):米国の株式市場で最も広く用いられる指標で、ニューヨーク証券取引所とNASDAQに上場する大手500社の株価を、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)が測定しています。ダウ平均を構成する全ての企業と、その他の470社が含まれます。
- FTSE 100(英国100):FTSEは、ロンドン証券取引所の上場銘柄のうち時価総額が最も大きい企業群の株価を測定するものです。この株価指数を構成する大企業の主なセクターは、鉱業、エネルギー(特に石油・ガス)、そして金融業などです。
- DAX(ドイツ40):DAXは、ドイツのフランクフルト証券取引所に上場する主要40社の株式で構成されます。DAX指数を構成する主な業種は、金融、自動車、ヘルスケア、そして化学で、主要構成銘柄として、アリアンツ、BMW、バイエル、シーメンスなどがあります。
株価指数の算出方法
指数の算出方法は、時価総額加重平均型(より一般的)と株価平均型の2種類があります。
時価総額加重平均型指数は、ある銘柄が株価指数に与える影響を評価するために、その銘柄の発行済み株式の時価総額を用います。つまり、時価総額がより大きい企業(大型株)は、中小型株よりも株価指数の総価値に大きな影響を及ぼします。企業の株式は通常、大型株(時価総額が100億ドル以上)、中型株または小型株に分類されます。
時価総額加重平均型指数の例として、S&P 500やFTSE 100、NASDAQなどが挙げられます。
株価平均型指数は、ある銘柄が指数に与える影響を決めるために、その銘柄の株価を用います。言い換えれば、株価の高い銘柄は、これらの指数により大きな影響を及ぼします。
株価平均型指数の値を計算するには、指数を構成する各銘柄の株価を合計してから、構成銘柄の総数で割り算します。
株価平均型指数の例としては、ダウ平均株価や日経平均株価が挙げられます。
外国為替と株価指数の関係
外国為替と株価指数は無関係なように見えますが、トレーダーが観察・活用できる類似性もあります。事実、株価指数の値動きを為替の値動きの前兆と考えるトレーダーは少なくありません。
例えば日経平均株価は、日本円のペアに影響を与える場合があります。なぜなら、日経平均構成企業の業績が好調であれば円建ての取引が増加するため、結果として日本円の価値も全体的に上昇するからです。したがって、2つの市場に連動性が見られる場合、トレーダーは株価指数をファンダメンタルズ分析に利用できます。